• 篠笛奏者 佐藤和哉 | Kazuya Sato

タイ「チェンライ」



真冬の日本を発ち、飛行機から降りると、暖かな空気が身を包んだ。

香草やスパイスを思わせる香りが、風の中に微かに匂う。

太陽の光が、むき出しの濃厚な赤土の色と、そこから生え溢れる植物の緑を、鮮やかに照らしている。

光の色が違うかのように、鮮やかに思えた。


最初に訪れたのは、陶芸・絵画・建築の分野で高名なソムラック氏の陶房。

華やかな鳥の声がこだます森の中に、静かに佇む陶房には、大きさも形も様々な陶器が飾られ、その落ち着いた色と存在感は、周りの自然と調和して、美しかった。


人の営みの熱気ひしめく夜の街、ナイトバザール。

屋台に並ぶ見慣れない食べ物、衣服、雑貨etc...。

中には「ギョッ!?」っとするものもあったり、、、。

舞台では伝統舞踊や音楽が披露され、華を添えている。

食事の場所のほとんどが半屋外で、夜風も気持ち良く、贅沢な気分。

パクチーはちょっと苦手だったが、料理の中に入ると自然と食べられる。

パッションフルーツとマンゴスチン、パイナップルの味は格別だった。


メーファールアン芸術文化公園。

蓮華の花に満ちた静かな池のほとりに、森の中の遺跡のようにそびえる、この地方特有の伝統建築物。

見たことのない形の花々。

まるで仏様の世界のような景観のこの場所を借景に、演奏させていただいた。

鳥のさえずりに振り向けば、夢見心地の景色が広がる素晴らしい舞台だった。


おおらかな心が、朗らかな笑顔から伝わってくる、チェンライの人々。

幸せが、身近なところにあることを、自然と知っているようなこの人たちの雰囲気は、ここの土地柄なのだろうか。


暖かいのは、空気ばかりではなかった。

2019.02.14













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